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コラムColumn

健康一番  滋野 和志

JA石見銀山の会報誌『千両箱』の「健康一番」に2007年7月から2010年3月まで連載したものを転載しています。

第1回 尿潜血反応って何?

毎日体から排泄される尿には、健康状態を知るのに役立つ様々な情報が含まれています。尿検査の中で尿潜血は異常を指摘されることが多い項目です。皆さんの中にも、健診などで「尿潜血+」などの結果をもらわれた方がいらっしゃるのではないでしょうか。

尿潜血反応とは、尿に血液が潜んでいないか、つまり尿の中にある目に見えない程度のわずかな血液を化学的な方法で見つける検査法です。試験紙を尿につけると色の変化があり、変化の度合いにより(-)〜(+++)と段階的に判定します。

尿潜血反応は赤血球の中にあるヘモグロビンがもっている酵素反応を利用しています。血液そのものを見ているわけではないので、同じような酵素反応をもつものが混じっていると偽陽性になりますし、酵素反応を妨害するものがあると偽陰性になります。例えば、激しい運動後などは尿中にミオグロビンというヘモグロビンに似たタンパクが混じり偽陽性の原因となります。

 また、検査前に健康飲料やサプリメントなどでビタミンCを多く摂っていると偽陰性となりますので、注意が必要です。尿潜血反応は非常に敏感なため、女性では、生理直後などにほんの少しの血液が尿に混入して陽性となる場合もあります。
尿潜血反応が陽性の場合には尿を顕微鏡で調べ、尿の中に実際に血液(赤血球)が混じっているかどうか、混じっている場合にはその数や形を見ます。このような方法でやっとわかる血尿を顕微鏡血尿と呼び、目で見てわかる真っ赤な血尿(肉眼的血尿)とは区別します。

顕微鏡で見た赤血球(400倍)
赤血球の直径は約8ミクロン(1000分の8mm)

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